ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第1弾 「愛してる」を知るための物語

ヴァイオレット・エヴァーガーデン
第1弾 「愛してる」を知るための物語

 

2018年冬期アニメで、唯一「神アニメ認定」した作品。

1クールで、よくぞここまでの深みと感動を生み出してくれました。だからこそ、神アニメと言えるのでしょう。

制作の京都アニメーション(京アニ)も相当の力の入れようで、Netflixにて世界同時放送ということでした。

かなりのボリュームになる為、第1弾と第2弾に分けてお送りしていきたいと思います。

 

 

人は愛なくして生きてはいけません。大切な人を、愛さずにはいられません。

「愛とは何か?」ということを、古今東西の様々な作家や芸術家たちが、物語として、音楽として、歌劇として、映画として、そして漫画やアニメとして…色んな人が色んな形で言語化し、表現し、考え、語られています。

「愛」と言っても、一言では言い表せないし、「これこそが愛」というような唯一のものではないと思います。

「愛とは幻想」という人もいれば、「愛こそはすべて」という人もいます。

「大切なものは目には見えないんだよ…」と、星の王子様も言っています。

主人公のヴァイオレットは「愛」を知らない一人の少女。

その少女が「愛してる」の意味を知る為の物語。

そこにどんな思いが込められていて、どんな意味を持つのか。

「愛」を知らないからこそ見えてくる、「愛してる」がここにあります。

美しくも儚く、痛いほど健気で、そして限りなく純粋な、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の世界を今、紐解いていきましょう。

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデンを虹見式で採点すると

虹見式・六性図    
①キャラクターの魅力 14
②ストーリー 14
③声 優 13
④主題歌 / BGM 13
⑤キャラデザイン / 作画 13
⑥感動度 25
合 計 92

ということで、かなりの高得点となりました!!
ちょっと高過ぎかもしれませんが、よくよく観れば観るほど、深みのある内容と世界観を、ヴァイオレットちゃんを通じて、ストーリーを通じて見せてくれました。

続編も制作が決定しているということで、この作品の魅力や、隠された魅力などを解き明かしていきたいと思います。

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデンとは?

タイトルにもなっている、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」とは、どこかの場所でも施設でもなく、とある少女の名前なのです。

つまり、主人公の名前が、作品名になっているという、最近では珍しい作品です。

それだけ、ヴァイオレットの魅力に溢れた作品です。私MAXとカミィのおっさん二人とも、この美しき少女ヴァイオレットを限りなく愛しています!

 

キャラクター紹介

ヴァイオレット・エヴァーガーデン

ギルベルト・ブーゲンビリア少佐

クラウディア・ホッジンズ社長(元中佐)

 

ストーリーの背景

「愛してる」を知る為に

ヴァイオレットは若く美しい容姿ながら、かつて孤児だったところを軍人に拾われ、彼女は人の心を持たない戦士として、戦う機械として育てられ軍の道具となり武器となった。その存在は極秘事項とされ、後にギルベルト少佐の右腕(武器)となり、戦火の真っ只中にいた。

戦争が終わった所からストーリーは始まりますが、過去の秘密が明かされながら、ストーリーは進んでいきます。

ヴァイオレットは、終戦間際の激しい戦闘によって、両腕を失い、肘上から、義腕を付けていた。戦争によって腕を失った彼女は、しばらく入院生活をしていた。少佐に報告書と言う名の手紙を書いていると、風が吹いて手紙は外に飛んで行ってしまう。するとそこにホッジンズ中佐が訪れる。彼女はギルベルト少佐の行方を気にかけていて、ホッジンズに少佐の安否を尋ねると、彼は無事で別の場所で療養していると言われ、ひとまず安心したヴァイオレット。しかし、何かを隠しているようなホッジンズ。少佐は本当に無事なのか。真実は残酷だった。

元軍人であったホッジンズに連れられて、少佐の親戚であるエヴァーガーデン家にお世話になることになった。ところが、様々な事情により、エヴァーガーデン家住まうことができず、ホッジンズが面倒をみることになった。

ホッジンズはギルベルトとも仲が良く、ヴァイオレットの事を託されていた。軍人を辞め、郵便会社を設立したホッジンズは、戦時中から、ギルベルトにヴァイオレットの事を頼まれていたのだった。

ホッジンズの下、郵便社で働くことになったヴァイオレット。軍人気質から、休憩も取らず食事も必要最小限で、機械のように働いていた。そんな機械のような振舞いのヴァイオレットを、ホッジンズは気にかけ、軍人(武器)として生きているヴァイオレットを、1人の少女として生きられるように心を砕いていた。

彼女はそこで、ある仕事に触れる。

それは、自動手記人形=ドールと言われる仕事で、まだ識字率が低い一般の民衆や戦争で怪我をして手紙を書けない人たちに代わって代筆し、依頼者が語る言葉やその奥にある「思い」をくみ取りながら文章にしたため、依頼者の言葉と思いを彼らの大切な人々に伝えるため、より良い手紙を書くという仕事だった。

依頼者は、届けたい相手に思いの丈を伝え、ドールはその心を汲み取り、素敵な文章を紡ぐ。そんな中で聞こえた「愛してる」という言葉。

ヴァイオレットはその言葉に深く惹かれる。それは、少佐に言われた最後の言葉だったのだ。

その時のヴァイオレットは、まだ「愛してる」の意味を知らない。

依頼者は直接「愛してる」という言葉を使っていないのに、同僚のドールはそれを「愛してる」と表現をした。

それを見ていたヴァイオレットは、「愛してる」を知る為に、ドールになる事を決意するのだった。

戦う道具として育てられ、人の心の機微がわからないヴァイオレットにとっては、それはあまりにも合わない仕事で、当然うまくいかない。

普通は、「愛してる」がわかるから自動手記人形になるのだが、少佐の命令だけで生きていたヴァイオレットが、初めて自分の意思を主張したからこそ、ホッジンズは了承したのだった。

 

ドール養成学校に通うことになったヴァイオレット

「愛してる」を知るためにドールを目指すヴァイオレットは、ドール養成学校に通うことになる。

ヴァイオレットは、タイピングは早く正確で、記憶力も抜群。学科の成績も良く、能力的には誰よりも秀でていた。

ただ一つ、「感情」というものを除いては。

ドールの仕事は、ただ手紙を書く、文章を書くということではなく、相手の本当の思いを文章として表現し、届けたい思いを手紙にする、というものです。

自分自身の感情さえわからないのに、人の気持ちや思いがわかるわけもなく、軍人として処理していた「報告書」のようにしかできないのだった。

人の言葉から、届けたい心をすくい上げることができないことは、ドールとして唯一にして最大の欠点であった。

ヴァイオレットは、学校を卒業することができず、仲良くなったルクリアは、ヴァイオレットのことを気にかけていた。いつもパートナーを組んで、手紙を書いていたのだが、いつもの報告書のような手紙ではなく、気持ちを伝える手紙を書かないかと。本当に手紙を出したい相手である、少佐に向けて。

ルクリアの、「なぜドールになったの?」という問いに、「愛してる」を知る為と答えるヴァイオレット。その理由を聞いて、ルクリアもずっと言えなかった兄への思いを伝える。

戦争の中、両親を守れなかった自分を責めている兄への思いを聞いたヴァイオレットは、学校の課題でもなく、先生の命令でもなく、上司の指示でもなく、初めて自分の意思で手紙を書こう、とルクリアに伝える。兄への思いを告白したことで泣き崩れてしまったルクリアは、その場を離れるが、ルクリアの思いを受け取ったヴァイオレットは、ルクリアの兄へ手紙を書き、ルクリアの思いを届けた。

養成学校をこのままでは卒業できないヴァイオレットだったが、ルクリアの思いを手紙にしたことで、ずっと言えなかったルクリアの気持ちをすくい上げられたため、ようやく先生にも認められ、無事に卒業することができた。

少しだが、人の伝えたい心をすくい上げることができ、機械のような存在ではなく、人の温かさを持つようになった。

 

ドールとして正式に働き始めたヴァイオレット

同僚の故郷からの依頼に同行したり、戦争締結のための、政略結婚の依頼に行ったり・・・

ドールは、依頼されればどこへでも行きます。人の思いを手紙にして届けるために。

少しずつ人の心をすくい上げられるようになったヴァイオレットは、行く先々で、様々な人々の様々な愛に触れることになる。

子を思う親の愛や、親を思う子の愛。

政略結婚とは言え、それを望んでいた王女と王子の愛。その王女と乳母の愛。

軍人として、命令を受けて機械のように任務を遂行する姿はそこにはなく、笑顔の作り方もわからないような、不器用ながらも、依頼者に寄り添い、伝えたい心を相手に届けられるようになっていった。

笑顔を無理やり作るヴァイオレット

そんな時に、昔の自分を知る人と出会ってしまう。ギルベルトの兄である、ディートフリート大佐だった。
ヴァイオレットを憎しみの目で見る大佐。一人の人間ではなく、ギルベルトの武器としてしか見ていない。そして、郵便社でドールとして働いているヴァイオレットに

「多くの命を奪ったその手で、人を結ぶ手紙を書くのか」

と皮肉を言うのだった。

ここから、ストーリーは大きく動き出します。

 

失うことの寂しさを知る

とある小説家の代筆に行くヴァイオレット。

以前のヴァイオレットなら、言われた通りのことしかできなかったが、小説の主人公に感情移入し、辻褄が合わないことには突っ込みを入れたり、物語の結末がどうなるのかを気にかけていた。

この物語の主人公は、依頼主の亡き娘だった。娘に見せたかったものや、見たかった娘の姿を物語にしたのだが、娘を失った依頼主は、辛く苦しみ、もう書くことができなかった。

そんな、大切な人を失う寂しさを知ったヴァイオレットは、涙を流し、依頼主の心をすくい上げ、依頼主の娘の為にも物語を完成させるお手伝いをする。

依頼主にとって、ヴァイオレットの姿が成長した娘の姿と重なり、そのおかげで物語は完成するのだった。

依頼主の娘

大切な人を失う寂しさを知ったヴァイオレットは、帰路にエヴァーガーデン家の奥様と再会する。そこで知ってしまう。

ギルベルト少佐が、亡くなっていた事を・・・

ヴァイオレットはホッジンズを問い詰める。ホッジンズは、ヴァイオレットを傷つけたくなかったから嘘をついたと認め、ヴァイオレットは会社を飛び出してしまった。

この第8話のタイトルは

「         」

大切な人の死を知り、心空しいヴァイオレットの心境そのもののタイトルでした。

 

ヴァイオレットの過去 ギルベルトと出会った回想(第9話)

ヴァイオレットは、ギルベルトの死を受け入れられない。

ギルベルトの兄ディートフリート大佐に確認に行くも、頑なに信じないのだった。

回想
軍に拾われ、既に使い捨ての武器としてしか扱われない、「お前」と呼ばれていた少女とギルベルトが出会い、少女を引き取ることにしたギルベルト。

「辺境伯」の家系に育つギルベルトは、ヴァイオレットを連れて帰る。しかし、中々心を開かず、少佐しか頼れる人がいない、まるで飼い主にしか心を許さない子犬のような存在だった。

軍はそんないたいけな少女を、戦場に連れて行けとギルベルトに命令を下す。
軍の武器であるその少女は、着実に命令を遂行し、無表情で敵兵を次々と殺し、戦況を有利にするのだった。

現在
「辺境伯」の自宅に向かうヴァイオレット。そこで、少佐のお墓を見るのだった。

回想
少佐は、その少女に「ヴァイオレット」という花の名前をつけた。

道具ではなく、その名が似合ってほしいという想いを込めて。ギルベルトは、読み書きも会話もできなかったヴァイオレットに教養を身につけさせた。

ある日少佐は、ヴァイオレットの欲しいものをプレゼントしようと言う。
しかし、武器として生きてきたヴァイオレットは、自分が何を欲しいかもわからず、命令のままにしか決められない。

そこで見つけたのが、ギルベルトと同じ瞳の色の宝石が飾られたブローチだった。
「美しい」の意味を知らないヴァイオレットだったが、その宝石を見ると、少佐の瞳を見て胸が締め付けられるような感覚があった。

その宝石を、ギルベルトはヴァイオレットにプレゼントしたのだった。

戦線に戻る少佐とヴァイオレット。そこで、ホッジンズ中佐と出会う。戦争が終わったら会社を起こすと言うホッジンズに、ギルベルトは自分に何かあった場合は、ヴァイオレットをよろしく頼むと託す。
少佐に捨てられるかもしれないと不安に思うヴァイオレットだったが、この作戦が終われば、戦争は終結に向かう。その時に、あらためてヴァイオレットと話し合うことにした。

ヴァイオレットが口火を切り、最前線での極秘作戦が始まる。順調に制圧が進んでいき、やがて制圧に成功するのだが、一息ついた瞬間、少佐は残党に撃たれてしまうのだった。

重傷を負った少佐は、ヴァイオレットに逃げろと命令を下すが、少佐を見過ごすことができないヴァイオレットは、その命令に背いて少佐を背負ってその場を離れる。しかし、そんなヴァイオレットを残党が狙い、片腕が吹き飛んでしまう。隻腕になっても少佐を連れて逃げるが、爆破によりもう片方の腕も失ってしまうヴァイオレット。

ヴァイオレットは大切な人を守るために、両腕を失ったのだった。

両腕を失ってしまったヴァイオレットは、絶対少佐を死なせないと、少佐の服を噛んで何としても逃げ延びようとするが、自身の怪我とヴァイオレットを見て、決断をする。
少佐はヴァイオレットに、「君は生きて自由になりなさい。」と命令し、「心から愛してる」と涙を流し、笑って伝える。


「愛」を知らないヴァイオレットは、「あ・いって何ですか?わかりません!」と泣く、その時砲撃があり、天井が崩れる。少佐は、身を呈してヴァイオレットを突き飛ばし、彼女を守るのだった。

現在
ヴァイオレットは、少佐と共に砲撃に遭った場所に行く。少佐の手掛かりを探しに。ホッジンズは、ヴァイオレットがここに来ると読み、ヴァイオレットに、ギルベルトと約束していたことを話す。

エヴァーガーデン家に送り届けてほしいと頼まれていたこと。ヴァイオレットのことを道具ではなく、一人の少女として身を案じていたこと。

武器として、道具として生きてきたヴァイオレットは、少佐に出会い、一人の少女(人間)になった。それでも、少佐の命令なくしては生きて行けなかった。

会社に連れて帰る車中で、ホッジンズは言う。
「退院してから、ドールとして頑張ってきた。もう君は少佐の命令がなくても…少佐の命令がなくても、生きていける」と。

会社に戻るが、大切な人を失い、絶望し、寂しさに拉がれているヴァイオレットは、引きこもってしまう。同僚が気にかけるも、部屋から出てこない。

そんな全てを失ったヴァイオレットを、ホッジンズは、大丈夫だと信じている。何も失っていないと。

どうしようもなく苦しむヴァイオレットは、自らの首を締めて自殺を図る。
しかし、死ぬことができない。どうしたらいいかわからない。少佐の命令がなければ…

夜遅く、ヴァイオレットに手紙が届く。同僚が届けてくれるのだが、その同僚はまだ未配達の大量の手紙が残っていた。そんな同僚を気にかけ、ヴァイオレットは一緒に配達の手伝いをするのだが、こんなことを言われる。

「どれ一つとったって、誰かの大切な想いだからな。届かなくていい手紙なんてないんだ。」

配達をするヴァイオレットは、手紙を受け取って喜ぶ人々の姿を目にする。

そして、家に帰り、自分に届いた手紙を開けるのだった。
それは同僚のドールからの手紙だった。

ヴァイオレットを心配する気持ちと、ルクリアの兄からの依頼があったことが記されていた。どうしても、ヴァイオレットじゃないとダメだと。

ヴァイオレットに救われたルクリアの兄は、感謝の思いを妹に伝えたくて、ヴァイオレットを呼んだ。
しばらく休むはずだったが、ヴァイオレットは初めて自分宛ての手紙をもらい、手紙をもらうことの喜びを知ったのだった。

そして、帰りすがら、自分がドールとして働いた足跡を見ることになる。

政略結婚をした後の王子と王女の記事、完成した小説のポスター。

ふと通りかかった花屋では、紫の花を見て、ヴァイオレットという、その名に相応しくなりなさいという少佐の言葉。

その名が似合うようになる為に、ヴァイオレットは走り出す。

会社に戻り、ホッジンズに問う。
「私は、沢山の火傷をしてきました。私は自動手記人形でいいのでしょうか?私は、生きていていいのでしょうか?」

「してきた事は消えない。でも、君が自動手記人形としてやってきたことも、消えないんだよ。ヴァイオレット・エヴァーガーデン…」

ヴァイオレットは少佐を失った苦しみ、沢山の人の命を奪い、火傷していたことを受け止め、命令がないと何もできなかった過去から、少佐の意思でもある、その名が似合うように、自らの意思で自由に生きていくことを決意するのだった。

悲しみを乗り越え歩き出した第9話。そのタイトルは

 

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第1弾まとめ

今回は、主に9話までストーリーをお送りしました。

特にこの9話までというのが、言い方は悪いですがヴァイオレットが、少佐に支配されて生きてきたのが、少佐の死を受け入れ、少佐の思いを受け止め、自らの意思で自由に生きて行くという重要なストーリーではないでしょうか。

第2弾では、後半にある怒涛の感動ストーリーと、考察をお送りしたいと思います。
言いたいことが色々ありますが、その辺は、第2弾でがっつりとお送りしていきたいと思います。

第2弾も残っていますが、ぜひこの作品をGWにご覧になってはいかがでしょうか?

 

次回もお楽しみに!!

 

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