ボクシング世界戦 山中慎介VSルイス・ネリ 現実で見られたジョーカーゲーム

山中慎介VSルイス・ネリ 現実で見られたジョーカーゲーム

 

今回は少し趣向を変えてお送りしたいと思います。

ボクシングということで、女性にはあまり興味ないテーマかもしれませんが(笑)

2018年3月1日に行われたボクシング世界戦「山中慎介VSルイス・ネリ」の再試合が、波紋を呼んでいます。

連日ニュースになっていて、色んな人の様々な意見が飛び交っておりますが、その流れを見ていて、ここ最近このサイトでもよく取り上げている「ジョーカーゲーム」という様相が感じられ見えてきたので、アニメとして観る架空の「ジョーカーゲーム」ではなく、リアルガチの「ジョーカーゲーム」なのではないか?ということで、検証し、その真相を暴いていきたいと思います。

なぜこんなに問題になっているのか?

山中慎介選手

日本を代表するボクシング世界チャンピオン・山中慎介さんは「神の左」という強烈なパンチを持ち、具志堅用高さんの持つ日本人最多防衛記録(13回)に迫る、12回の防衛をしていました。

当の本人はそうでもなかったそうですが、防衛記録の更新を期待されていて、防衛記録タイになるのを期待され、2017年8月の世界戦で、ルイス・ネリとの防衛戦に臨みました。

結果は4回TKO負けで、残念ながら防衛はストップしてしまいました。しかし試合後、ルイス・ネリがドーピング検査に引っかかり、WBCの指示の下、今回の再戦へとなりました。とは言っても、山中選手が「負けた」という記録自体は覆ることも、消えることもなく、ルイス・ネリは世界チャンピオンとして、今回の再戦に臨みました。

そこで起きたのが、体重オーバーによる計量ミスである。

ボクシングは階級が細かく、体重というものがとても大きな影響を持ちます。ボクシングのイメージは、「過酷な減量」ではないかと思います。

 

あしたのジョーにみる減量の厳しさ

減量と言えば、ボクシングアニメの金字塔として有名な『あしたのジョー』に登場する「力石徹」の減量シーンですよね。

密室を暖房でガンガンに暖め、ストーブには湯気が噴き出すヤカンが無数に置かれた暗がりの部屋でサウナスーツを着て限界まで汗をかき体重を絞っていきます。水分も極力断つ為に、ジム中の蛇口を針金でぐるぐる巻きにして水が飲めない状態にするという過酷な減量で自分を追い込んでいく中で、さすがの力石も半分狂いそうになる、というシーンがあります。

アニメではありますが、現実にもこれに近いことが行われています。
それほどまでに、減量とは厳しく辛いものです。(経験していない私が言うのも失礼な話ですが^^;)。

これが、ボクシングがストイックでハングリー精神が必要と言われる所以だと思いますが、そんな辛く厳しい減量を、山中選手は乗り越え、リベンジに臨んだ訳です。

しかし、蓋を開ければ、世界チャンピオンのルイス・ネリは、2.3キロもオーバーするという、二階級も上の状態で計量に来たのだった。

「ルイス、ふざけんなよっ!」

山中選手は計量の際、周りにも聞こえる程の声で、「ふざけんなよっ!」と言ったそうです。それはそうですよね。7ヶ月もかけて再戦に臨み、自分ら苦しい減量にも耐えて来たのに、相手はありえないほどの体重オーバーで臨んで来たのですから。

二時間後の再軽量でも、1.3キロオーバーで計量をパスすることはできず、ルイス・ネリは、王座を剥奪され、山中選手が勝てば新世界チャンピオンになり、負けるか引き分けになれば、王座は空位になる、ということになりました。つまり、ルイス・ネリは勝っても世界チャンピオンにはなれないということです。

山中選手にとってリスクの高いこの試合を放棄することもできたのかもしれませんが、本人の意向や興行ということもあり、予定通り試合は行われました。

ここで山中選手が勝てば、格好良いし、まさに伝説になるのでしょうが、結果はシビアなもので、2ラウンドKO負けになってしまい、さらには試合後行われた会見で、現役引退を表明しました。

勝ったルイス・ネリは、試合後リングの上で騒いで写真を撮りまくったり、奥さんがいるのに別の女性を連れ込んでいたりとまぁハチャメチャでした。

そういったことからも、コメンテーターの方々は口々に「けしからん!」「ありえない!」「ふざけ過ぎだ!」「大喝!」とルイス・ネリを擁護する声は1つもありません。それは当然ですよね。

今回の騒動を受けて、WBCは、ルイス・ネリを無期限の資格停止処分という裁決を下しました。と言っても、ボクシングには、WBCの他にWBA、IBFという団体もあり、WBCに出られなくてもWBAやIBFで出られる可能性があります。
まぁ、今回の件は、世界的にも話題になり問題にもなっているので、そうそう簡単に出られるとは思いませんが。

これが、一連の騒動の概要です。

どこに「ジョーカーゲーム性」を感じたのか

表向きに起きた事としては、ドーピング問題があった防衛記録ストップから始まり、今回の体重オーバー、敗戦からの引退というものです。

この裏にあった思惑は、まさに「ジョーカーゲーム」を感じざるを得ません。

というのも、そう感じたのは、ルイス・ネリの行動からでした。

世界戦でドーピングをしたり、計量で2.3キロというあり得ない体重オーバーをしたり、勝って世界チャンピオンになるわけでもないのに、大騒ぎして、奥さん以外の女を連れ込むことができる度胸や図々しさは、普通の人間ではあり得ないし考えられません。だからこそ、一連の問題は、勝つために意図して起こしたことだとも考えられるのです。いわゆる挑発の一種とも言えますね。

ルイス・ネリはメキシコの選手で、メキシコはボクシングやプロレスが盛んで、その世界で成功すれば大きな栄誉が得られます。
「勝てば官軍」ではないですが、勝ってしまえば、多少の問題は「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ように、後々には気にならなくなってしまいます。「人の噂も七十五日」ではないですが、物事は良い面だけでも悪い面だけでも成り立ちません。良い面が大きければ、クローズアップされるのはそちら(勝ったこと)になります。

ことわざで表現してみましたが(笑)、ルイス・ネリはまだ23歳。山中選手は35歳で、選手生命は、ルイス・ネリの方が長いと言えます。つまり、山中選手には後がない訳です。
しかも今回の再戦は、山中選手の方が間違いなく背負うものが大きいのだろうと思います。
そういう背景も分かった上で、どうすれば相手が動揺するか。揺さぶれるか。勝つ一手を打てるか。そういうある意味ずる賢い、したたかさを持って臨んだのかもしれません。

ルイス・ネリのジョーカー性

ルイス・ネリから感じられるジョーカー性は、彼が巻き起こした数々の問題はもちろんですが、2.3キロもオーバーして計量に臨める図々しさ、世界チャンピオンになる訳でもないのにバカ騒ぎできる度胸、奥さんがいるのに、メディアの前に女を連れ込める精神力、こう言った所に、ジョーカー性を感じる訳です。

ルイス・ネリ

意図してこの「ジョーカーゲーム」を仕掛けたのだとしたら、結果的には大成功とは言えないでしょう。無期限の資格停止処分が下されましたが、今後どうなるかにもよりますが、下手したら大失敗になる可能性もあるので、現時点で結論は出せませんが、少なくとも、全てが思い通りにはなってないのでしょう。

今回のルイス・ネリの作戦を例えていうなら、約400年前に巌流島で行われた、宮本武蔵対佐々木小次郎の決戦において、宮本武蔵がわざと遅刻して佐々木小次郎をイラつかせて、精神を揺さぶることで勝利できた、と言われていますが、ルイス・ネリも、当然勝つために練習をしてきただろうし、それなりに減量もしたのでしょう。山中慎介さんを研究し、勝つための努力もしたはずです。いくらズルをしたとしても、強かったのは確かですから。

ただ、この「勝つための努力」というのが、常人とジョーカーとでは、大きな差があるのです。例えば、常人は、技術を磨き、体を鍛え、体力を身につけるでしょう。しかし、ジョーカーは、常人がする努力はもちろんですが、常人では思いもつかないことを身につけたり、努力します。真っ向勝負をしても、強いのだと思いますが、それだけでは面白くない、とも言えなくはないです。プロアスリートでも、例えばサッカー選手だったら、ゴールを決めた後のパフォーマンスを練習したり、試合とは別にエンターテインメントで観客を喜ばす、ということがあります。また、違うスポーツの練習をすることで、違う刺激があったり、通常では生まれない発想が生まれることもあります。一見、なんでそんなことしてんの??と言われても仕方がないことでも、場合によっては、それ故に勝てたり、勝負以上のものが見られることもあります。

少なくとも、ルイス・ネリは、常人ではなくジョーカー寄りのタイプなのは間違いないと思います。

山中選手も常人以上であることは間違いないのでしょうが、今回の騒動の中では、ドービングによる敗戦からの再戦ということで、おそらく通常よりも思い入れが強かったからこそ、残念ながら「ジョーカーゲーム」にまんまと巻き込まれ、ハメられてしまった、と言わざるを得ません。

唯一の救いは、ルイス・ネリが仕掛けた「ジョーカーゲーム」が杜撰な所もあり、試合には勝ったものの、その評価は正当に下された(若干甘いとの声もありますが・・・)と言えます。

可能であれば、無期限ではなく永久に剥奪され、WBCだけでなく、WBAやIBFでも試合できないようになって、山中慎介さんにも謝罪し、破滅してしまえばいいとも思えてしまいます。

ジョーカーゲームは超ハイリスク!?

「ジョーカーゲーム」の怖いところは、勝てばリターンが大きいですが、それ故にリスクも大きいのだということです。

普通に考えれば、あり得ないし許されないようなことが、ジョーカーゲームではまかり通ります。
しかし、ネタバレしてしまえば、その反動はとてつもなく大きいと言えます。魔女狩りのように、吊し上げられ、メディアが発達している今、情報を共有することができるので、タダでは済みません。尋常じゃないくらい叩かれることでしょう。まさに炎上です。

ルイス・ネリが本物のジョーカーであれば、今後も何食わぬ顔で、ボクシングでもそれ以外でも、上手いことやっていくのでしょう。

ルイス・ネリは、ボクシングを使って「ジョーカーゲーム」をしていただけなので、「ジョーカーゲーム」で勝ちさえすれば、ボクシングでの勝ち負けは、関係ないからです。これがきっかけで、話題になり、転身して成功することだって、可能性としては十分にあります。

今回の「ジョーカーゲーム」の結果は、今後のルイス・ネリを見れば、わかってくると思います。

ただ、今回はルイス・ネリの仕掛けた「ジョーカーゲーム」が垣間見えたので取り上げてみましたが、本当の「ジョーカーゲーム」というのは、普通の人にはわからないし気付かないものです。もしくは、わかっていたとしても手が出せないものでもあります。(政治や宗教なんかは、その類だと言えますね)

そういう意味では、ルイス・ネリが「ジョーカー」と言っても、最強のジョーカーと言うには程遠いかもしれません。

今回のまとめ

アニメではなく現実での「ジョーカーゲーム」を垣間見た為、最近のコラムの流れもあったので、取り上げてみました。

私も試合をリアルタイムで観て、山中選手を応援し、試合結果にショックも受けました。コメンテーターの方々と、同じような感想も持っています。しかし、今回の騒動を「ジョーカーゲーム」という視点で観たら、少し見え方は変わりました。

単純な世界戦の再戦ではなかったんだなということ。

もしも、もっと大きな「ジョーカーゲーム」が仕掛けられているとしたら?

それともう1つ。

本来、前回の世界戦で、ドーピングがあったことで、厳しい裁きを受けても良かったとも思いますが、そうはせず、王座をかけて再戦することとなりました。そして、再び様々な問題が起き、このような結果になりました。

勝手な憶測ですが、これも、わざと問題児ルイス・ネリを野放しにしたことで、問題を起こさせて、これらの問題を提起させ、改善させる為に仕掛けられた「ジョーカーゲーム」なのかもしれません。

ルイス・ネリがジョーカーなのであれば、さらなる強力なジョーカーでないと、打ち克てないのかもしれませんね。

この試合だけを見れば、山中選手は(ある意味ルイス・ネリも)被害を受けたようにも見えますが、ボクシングの歴史として観たら、ボクシングのルールを変えた、大きな役割を果たしたと、言えるようになるかもしれないし、そうなってほしいとも思います。

最後に・・・

最後に、今回のコラムとは全く関係ありませんが、2018年2月21日に、偉大な役者である大杉漣さん(66)が急逝されました。
大好きなドラマにも多数出演されていて、バイプレイヤーと言われていますが、主役以上に代えの効かない役者だと思います。

私の父は、既に亡くなっていますが、生きていたら大杉漣さんとは同い年で、漣さんに会ったことはもちろんないですが、お父さんのように見ていました。

私の好きなドラマである「SPEC」や「アンフェア」、「僕の生きる道シリーズ」「○の戦争シリーズ」など、ぜひ再放送して欲しいものです。(後者2つのシリーズは、大人の事情により難しそうですが・・・)

このメディアとは趣向が違う為、このような形ではありますが大杉漣さんの栄誉を称えると共に、ご冥福をお祈り致します。

最高に格好良い大杉漣さん、たくさんの感動を、本当にありがとうございました!!

 



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